BLOG

昔、近所にだんご屋さんがあった。

母はそこのだんごが好きでよく買ってきてくれた。
ある日、母が買ってきてくれただんごを食べながら雑談をしていると……、
「あっ!なにこれ!」
と、母が口から何かを出しながら言った。
「何してんの? きったないなぁ~、もう!」
私はあきれていると、
「だって、ほれ、これ! これ、なんなのよっ!」
と母が見せたものは、木のかけらのようなものだった。
だんごの串にしては大きすぎる。
気がついて飲み込まなかったのだが……。
母は怒ってその木っ端のようなものを持参しだんご屋へと向かった。

店に入るなり、母は木っ端を出して店員に言った。
「ちょっと、これ、だんごに入ってたんだけど!」
「なんですか? あっ……、これね、ふふふ」
意味深に笑った店員。
母はその態度に憤慨した。
「ふふふ、じゃなくてこれ、なんなのよっ!」
「それですか? それは、木のへらのかけらですね。よくあるんですよ(笑)」
「よくあるんですよ、じゃなくて、そこは謝るところじゃないんですか?」
「あら、でも私がやったわけじゃないので、本社に言っておきますね」
と取りつく島もなく帰されてしまう。

怒りながら帰ってきた母は何度も怒りを私にぶつけてきた。
「そんなに怒るなら、今すぐ本社に電話したら?」
「そうだね」
意外とあっさりと納得して本社へと電話し怒りをぶつけていた。
すると、すぐに本部からクレーム対応の人が菓子折りをもって謝罪にきた。

それから数か月後……、いつものおばちゃんが居なくなり、その後すぐにそのお店は閉店してしまった。
後に聞いた噂話では、同じようなクレームが多すぎてつぶれたらしい。
そんなにへらが欠けるなら、硬いプラスチックにすればいいのにね(笑)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。