
アツアツのクレープをほおばっていたら、後ろのほうのテーブルに大声で会話する集団が……。
振り返るには気が引けたので、会話の内容だけをそれとなく聞いていた。
「いや~、腹立つわ!」
――ん? 気になる!
「ほんとにうちの嫁には腹が立つわ~! このあいだね、チョットあんた聞いてよ~! 道路渡るとき『お義母さん、早くしてください』って言うのよ~! だから頭にきて『子どもじゃないんだからわかってるわよ!』って言ってやったわよ! ガハハーッ!」
――えっ? それって、そんなに怒るとこ?
その女性はさらに声を張り上げて話を続けた。
「うちの嫁ひどいのよ~! あんた聞いて聞いて! ご飯、食わしてくれないの。1か月で3合!」
――え、えええ~っ? それはひどいわぁ~。でも、あれ? 1か月で3合? そんなに少ないの?
私はさすがに声が聞こえるほうに振り返って、声の主に目をやった。
――え、えええ~!? オバチャン! 巨体! 軽く90キロはありそうだよ!
話を聞いてほしいのはわかるが……、嘘はいけません。
あなたは決して1か月で3合の体ではありません。
それとも、ご飯だけが少ないのか?(笑)
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