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サイパンへ」の続き

最悪な気持ちのまま、ふたりは話もせずにホテルへと向かう。
険悪なムードに彼が私をファミレスへと誘う。
「さっき食べたから、もういらない!」
「まあ、そう言わないでさ、デザートでも食べに行こうよ」
仕方なく、付いていった。

外国らしい内装と音楽の店内だった。
彼はメニューを見て慣れた様子で注文をする。もちろん私の意見など聞かない。
店員が運んできたものは想定外のものだった。
「え、これ? こんなに!!」
目の前のポテトとアイスは半端ない量だ。
「こんなに食べれないよ!」
「まぁ、いいじゃん!」
のん気な彼は自分だけアルコールを頼み上機嫌。
しばらく、そこで彼だけが酔い、ふたりでホテルへと戻る。
酔った彼はすぐに爆睡した。
私も疲れてすぐに眠りについた。

突然、目が覚めた。
―― え? なに? 金縛り?
動かない体のまま周りの様子を伺うと、壁から兵隊姿の男たちがぞろぞろと私の上を横切っていく。
—— ぎやぁ~!!(声は出いていない)
—— うわっ、最悪!!
たくさんの兵隊が私を踏みつけ、反対の壁へと消えていく。
これが朝まで続き、すっかり私は寝不足だった。
「おはよう」
のん気な彼が気持ちよく朝を迎えている。
私は昨夜のことを言えずにいた。
しかし、こんな夜が3日間も続いた。さすがに打ち明けようと彼に切り出す。
「あのね、夜眠れないんだよね……」
「へ~」
「なんでかというとさ……」
「まさか、怖い話じゃないよね。やめてくれよ、それでなくても最悪なツアーなんだから!」
先にこう言われてしまうと、もう言い出せない。
私はお口にチャックでこのことは彼には言わなかった。

最悪続きのサイパン旅行。もともとタイに行くのもダメになったのだからサイパンに行ったのが間違いだったのかもしれない。
帰る頃には私の顔は寝不足で目の下にクマができていた。すっかり痩せてヘロヘロでフラフラとしていた。
兵隊の霊のほうが私を見てゾンビだと思ったかもしれない(笑)

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