
当時付き合っていた彼氏のお話。
テレビ関係者だった彼氏が、北海道の先住民アイヌの取材に行ってきたらしい。
そこではお祭りのような儀式が執り行われていて、それに参加したとのこと。
帰宅した彼氏は箒(ほうき)のような形の物を持っていた。
「なに、それ」
「あっ! これ? 交通安全のお守りらしいよ!」
「へ~」
彼氏はその後、自家用車に飾っていた。
それから数日後、彼氏の会社のカメラマンが交通事故に遭った!
――えええ~っ! 危篤!?
自転車で走行中に、後ろから車に撥ねられた(はねられた)という……。
どうにか一命は取り留めたものの、それからはまったく仕事にならず、テレビ制作会社でカメラマンがいない……。
会社にとっても危機となった!
カメラマンは意識を取り戻したが、しばらくは動けない。頭を打っているため、意識が朦朧(もうろう)としている状態だった。
私はカメラマンももらったはずのアイヌのお守りが気になり、彼氏から本人に聞いてもらった。
「捨てましたよ!」と答えたという。
――えっ? えええ~! マジ!? そりゃ、事故にも遭うわぁ~。
あとから聞いた話によると、そのお守りはアイヌではかなり偉い人であるシャーマンからいただいた凄い物だったらしい。
――それを粗末にしたから……事故に遭ったのかぁ~? 怖~い!
ネットで調べてみるとアイヌ語で「イナウ」というものらしく、神霊の依り代だったらしい。
――依り代って……神様入ってるじゃん! そりゃ、バチ当たるわぁ~。
その後、カメラマンは治るかどうかわからないため退職となった。
それを皮切りに次々とほかの社員もいなくなり、彼氏の会社は倒産した!
私はその彼氏と別れてから、今のブログを始めることになったので、本を書く運命に導かれたかもしれない。
ちなみに元彼となったその人の車には、今もあのお守りが飾られているらしい。
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