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「不思議な叔父(1)」のつづき)

母が戻り、すぐに叔父との会話の内容を伝えると、母は涙ぐんだ。
母が封筒の中身を確かめる。

そこには帯でくくられた札束が入っていた。
それを見て母はさらに号泣した。

その後、すぐに叔父は入院した。
病院で母がお金の意味を本人に確かめようとしたのだが、叔父の家族が付き添っていたので聞くことができなかった。
それでも、何度か機会を見計らっていたのだが、ついに叔父は意識がなくなったしまったので、母はあきらめたようだった。

そんなある日、わたしが夕飯の支度をしようとキッチンに立ったときだった。
調理しようとしたとき、いきなり、どこからともなく線香の香りがしてきた。
—— あっ、だれか危篤かな?

次の瞬間! 耳鳴りと共に、鈴(りん)の音がした。

—— だれが亡くなったのだろ?

すると、キッチンの窓に白いチョウが止まった。

—— こんな夕方なのに、白いチョウなんてありえない。
しかも、マンションの5階の窓に留まるなんてありえない!!
近くでよく見ると、チョウの顔の部分が叔父だった。
不思議に思いながらも叔父が死んだお知らせに来てくれたと感じた。
すぐに電話が鳴った!
「はい、もしもし……」
「今、叔父さんが亡くなったわ」
母からだった。
「うん、知ってる。今、来たよ」

母は叔父の急変を聞いて病院に駆けつけていた。
わたしはそんなこととは全く知らなかったのだが、叔父があいさつに来てくれていたので驚くことはなかった。

本来なら、チョウに顔なんて気味が悪い。
しかし、怖くも気持ちが悪くもなく、ただただ不思議だと感じ取っていた。

(つづく)

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