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(「不思議な叔父(2)」のつづき)

危篤で母が駆けつけると、話すことはもうできないはずの叔父が亡くなる直前にアイコンタクトで最期の別れとともに合図を送ったという。

後で母は教えてくれた。
「お金はあの世に持っていっても意味がない。お金は自分のへそくりから出したものだから、嫁もだれも知らない。おれはもう、どこにも連れていってあげることはできない。だから、どこにでも連れていってもらえるようにこのお金で息子に車を買いなさい」
こんなインスピレーションが来たという。

興奮しながら、少し得意げに話す母。
わたしは思わず言ってしまった。
「それって、完全に霊感じゃん!」
「気持ちの悪いこと言わないで。霊感なんてあるわけないでしょ!」
「じゃあ、なんで合図わかるの?」
母は黙り込んで考える。
「あっ! 夢だわ。たぶん夢、見たんだわ」
つじつまの合わない言い訳を自分自身に言い聞かせるように、母は言い続けた。

母にとっては霊感は気持ち悪いようで、自分の霊感を絶対に認めない。
—— あんなに霊感があるのに何で認めないのだろう?
その答えは今なおわからない。

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