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有名だった占い師のつづき

数日後、予約を入れた時間に私は姉と訪れた。
姉は母からもらったお金で自分の相談をする。私はあの時、見たことを再度、確かめるために周りを見渡す。
しかし、あの時、見たものは見えなかった。しかたなく再びお手洗いを拝借した。
用を足し、トイレから出ると近くの部屋の戸が開いていた。なんとなくそこをのぞき込む。
すると、仏壇があった。仏壇の上には遺影が飾られていたのだが、その遺影はあの時の男性だった。
—— もしかしたら、お父さんのかな?
仏壇に向かい軽くお辞儀をして居間へと戻る。

姉の相談は続いていた。
—— 何も見えないから、前回見たのは気のせいだったのかな?
そんなこと思いながら先生と姉の話に耳を傾ける。
「あなたの相談は?」先生が急に私に聞いてきた。
「いえ、特には……」
お金がかかると思い私は相談しなかったのだが、空気が読めない姉が言った。
「せっかく来たんだから何か聞きなさいよ!」
しぶしぶ私は先生に訪ねた。
「あの、先生のお父さんは占い師さんだったのですか?」
「え? 私の父ですか? 占い師ではないですが、霊能力者でしたが、なぜそんなこと聞くのですか?」
私は恐るおそる、先生にここで見えたものを話した。
すると、先生の形相が変わり、態度を変えて言った。「お帰りください!」
私たちは言われるとおり、帰るため料金を払おうとしたのだが、前回は1回1名の鑑定料は1万5千円だったのに、なんと今回は5万円も請求された。
二人分だとしても数日でこんなに値上げは驚く。しかも、そんな大金は持ってきていない。
そう告げると先生は怒って、すぐに振り込んでくださいと口座を渡された。
手持ちの分で一部支払って私たちは帰った。

(つづく)

 

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