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以前、四国へ行ったときに買ってきたお土産の写真を見て、幼少の頃の体験を思い出した。

和三盆の砂糖菓子なのだが、お口に入れるとすぐに溶けてしまう上品なお菓子だ。

わたしが幼い頃、母親のタンスで同じような箱を見つけた時のことだった。
興味津々に箱を開け、中身を見る。
上記のお菓子はそのままたくさん入っているのだが、当時母のタンスで見たお菓子は一粒ずつ和紙にくるまれていた。
—— なんだろう?
まさかお菓子だとは思わないわたしはじっくりのぞき込んでいた。
「あんた! なにしてるの!」
母に見つけられ、怒鳴られた。
わたしは動揺を隠せないながらも、母に聞いてみた。
「あ、なにこれ?」
「そ、それはね、大人のお薬だから、食べたらダメ!」
「そうなんだ……」
まったく疑わず、大人のお薬だと信じ込んで数年たった。

ある日、姉が、見覚えのある箱を大事そうに持ちながら何かを食べていた。
「何、食べてるの? ちょーだい!」
「やだよー」
「ねーちょうだいよ!」
「やだよー」
とケンカになったところへ母が来た。
「ケンカやめなさい!」
「だって、お姉ちゃんくれないんだもん!」
「おねーちゃんも何、食べてるの!」
母はその箱を取り上げた。箱の中身がバラまかれてみんな唖然となる。
「あー」
「あれ? これって、大人のお薬じゃないの?」
母はバツの悪いのか何も言わなかった。
「ねーねーこれって、大人のお薬だよねー」
「ちがうよ、お砂糖のおいしいお菓子だよ」
姉が得意げに話す。わたしは腑に落ちないので母を責めた。
「これ、お薬じゃないの? ねーねー」
姉がお菓子をほおばりながらまた言った。
「違うって、美味しいお菓子だよ」
「だって、お母さんお薬だって言ってたもん!」
「ちがう、ちがう、おいしい、お・か・し!」
「あんたたち、うるさーい!」
母がキレた。
「だって、お姉ちゃんがお薬食べてるんだよ!」
「だから、お菓子だって! 食べてみたらわかるって、ほれ!」
姉は一粒くれた。お口に広がる甘いお菓子はとてもおいしい。
わたしは母を見つめた。困った母は言った。
「あれ? 子供も食べれるお薬なんだね、( ̄∇ ̄;)ハッハッハ」
気まずい空気に母はごまかしてその場を離れた。

子供ながらに空気を読むわたしは、それから母を責めることなく、そのお菓子の話はしなかったが、
ときたま、タンスをのぞいては隠されたお菓子をいただいていた(笑)

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