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世にも奇妙な物語のつづき

数か月後、初めて夫の実家へ行った。
家には誰もおらず、夫の案内で居間を通り抜け、仏間へと向かった。
仏壇でお参りをしていると、声が聞こえた!
—— 誰かいるの? なに、なんて言ってるの?
何かを言っているが聞き取れない。誰が言っているのか確かめようと先祖の遺影を見る。
数枚ある写真の中に見覚えがある人がいた。

—— あの時のお墓のおばあさん!
そのおばあさんが何か言っているのだが聞き取れない。何を伝えたいのだろう?
このことはもちろん誰にも言えない。
「今日、ここに泊まるから!」夫が急に言い出す。
「え、ここに泊まるの? 誰もいないのに?」
「そう、もうお酒飲んじゃったから運転できないよ」
目を離したすきに、旦那はキッチンでお酒を飲んですっかりでき上がっていたのだ。
しかたなく泊まることにした。
夕方だったので、慣れない実家のキッチンを借りて食事を作る。
慣れない場所で疲れたのか、少し居間でウトウトしてしまった。
起きたときには夫の姿が見当たらない。
—— どこへ行ったのだろう。何となく嫌な感じがする。誰かに見られているような……。
急いで、私は夫を探した。しかしどこにもいない。
2階へ上がって行こうとすると、何となく行ってはいけない気がした。
そこでとりあえず、駐車所へとつながるドアを開けた。
「あっ!」
そこには女の子が立っていた。あのブランコで遊んでいた子だ!
「おい!」
「うわぁ~!」急に後ろから旦那に声をかけられ驚く。「びっくりした!」
「なにしてるの?」
「あなたを探してたら、そこに女の子が! あ、いない……」
夫にそのことを話すと、とても怖がって、その日は実家に泊まるのをやめた。

それから、一度も夫の実家に行くことはなく、いまだにあの子が誰なのかは謎のまま。
その後、最後に義母から聞いた話では、夫には姉妹がいたらしい。
いたらしいということは亡くなっているのだろう。
先祖のおばあさん、亡くなった女の子。いったい何が言いたかったのだろうか。

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