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(「セレブのご案内」のつづき)

「はい、お待たせ~」
入り口に近い席に、私と友だちは向かい合わせに座ったの。
――えっ? え~、お嬢様~、テーブルのず~っと遠いところに座ってる……。3人なのに……。
もうチョイ近くに座ろうよと思ったが、これでいいみたいなの……。

食事が始まる。もちろん、専用シェフのフルコース!
ひとりにひとりのメイドがついて……、落ち着かない!
も~、なにを食べてるか、わからない!
お嬢様、マイペース。し~んとして話がはずまないので……、聞いてみた!
「ご両親はまだ帰らないのですか?」
「両親はほとんど会うことがありません。忙しいので……」
――えっ? え~。
「で、でも……、ここに住んでるんですよね!」
「はい、パパはあまり戻りませんが、ママは毎日セットのために戻ります」
「セット?」
「ママは自分で髪を洗わないので、美容師さんがビューティールームに来てます」
――え~、もう、どんだけ~。
友だちも質問した。
「パパもママもいないなら、こんな大きなおうち、もったいないね」
「あっ! ここは仮住まいなの……」
――えっ? なに?
「今、ほかに家を建てているので、そこができるまでの仮住まいなの~」
――え~。マジ! もう、もういいわぁ~。

その後はお嬢様が電車に乗ったことがない話とか~、ポテトチップスとコーラを知らないとか~、そんな話をしてわけがわからないうちに晩餐会は終わった。
制服もクリーニングされ、私たちは着替えて、シンデレラドリームはおしまい!
かぼちゃの馬車じゃないけれど、自家用車で送っていただいた。
――あ~、あれはいったいなんだったんだろ? 夢?
それからは彼女はクラス替えで離れ、そのまま疎遠になった。

別の友だちがお嬢様の新築一戸建てに遊びに行ってきたというので話を聞くと……、高級住宅街にその豪邸は建っているらしく、玄関は大理石ずくめ! トイレ、バスはすべて純金! すごい部屋数と広さ~。庭にはボタンひとつで流れる滝があったとか!
もう、どんだけ~。

私、あのとき、いっしょにボートに乗らなければ、こんなすごい暮らしをしている人には絶対に会わなかったって思うわぁ~。
すごい体験だった……。

人生、なにが起こるかわからないね。

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