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先月、ある不思議なお店へ導かれるように訪れた。
そこは、古いものがたくさん展示されている場所だ。
中へ入ると、館長らしき人と女性のスタッフがいて愛想よく私を迎え入れた。

懐かしいものがたくさん飾られている館内を見ていると、古いものが多いせいか、さまざまな念も感じる。
人形や戦争時代の服、古い書籍や家具家財が並ぶ。なんとなく気配を感じつつも無視をして見て回る。
「よかったらお茶でもいかがですか?」
女性スタッフが私に声をかけてきた。誰もいない館内はひっそりとしていたので、声をかけてくれたのだろう。
私は遠慮なく、お茶をいただくことにした。
古い応接セットに腰を掛け、女性と話していると話を聞きたかったのか館長が同席してきた。
とはいえ、話を聞いているだけでなにも話さず、私たちの女子トークに耳を傾ける。
「お客さんはなんの仕事をしているのですか?」
——きた! いちばん聞かれたくないこと。なんて言おうかな……。
そう考えてるときでも、周りのなにかがざわめいている。なるべく集中しないようにどう答えるか考える。
「あ、なんか聞いちゃいけないこと聞いちゃいました?」
女性は答えない私に気を使った。
「い、いえ……」
心の中で葛藤する。正直に言うべきか、言わぬべきか……。
そう考えたのは、その女性の姿があまりにもスピリチュアル的な姿なので、話しても大丈夫かもしれないと思ったからだ。恐るおそる聞いてみる。
「あの、スピリチュアルって信じます?」
「はい、信じますよ!」
女性は間髪入れずに答えた。
私は意を決して伝えた。すると、女性は疑うどころか身を乗り出して私の話を聞く。それどころか自分の不思議体験まで話し出す。
そして、突然こう聞いてきた。
「あの、やっぱり、人の考えていることとか、わかったりするんですか?」
「そうですね。集中すればわかることもありますけど、普段は疲れるのでスイッチOFFにしてます」
その会話を聞いていた館長が急にキレた!「お、俺はそんなことは信じない!」
そう怒鳴ると館長はその場を離れていった。気まずい空気が流れる。
「あの、気分を害したみたいですが大丈夫でしょうか?」
「大丈夫ですよ。館長はいつもそうなんです」
淡々と話す女性はまったく気にしておらず、自分の不思議体験を続けた。
私は彼女の話はそこそこに聞き、館長の態度が気になって仕方がなかった。
—— そうか。館長はこの中のなにかに取り憑かれているんだ……。もしかしたら、除霊されると思って逃げたのか?
彼女の話は終わる気配がない。

—— あんなにキレなくてもいいのに……。
私はスピリチュアルと伝えたことを後悔した。
気持ち悪がられない言い方があるのなら教えてもらいたい。

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